高校野球で今春から導入の低反発の金属製バット、5社が基準に違反

「高校野球で今春から導入の低反発の金属製バット、5社が基準に違反」との記事が出ました。

高野連は新たに導入した金属バットのことを頑なに「新基準バット」と呼ぶように通達しているようですが、新聞記事もネット報道も「低反発金属バット」や「低反発バット」の表記が多いですね。
世界基準の金属バットが存在して、中学生の国際大会でも使用されています。
「USA」表記のあるバットや「BBCOR.50」の表記がある金属バットがそれにあたり、ご存じの方も多くなってきたと思いますが木製バットに近い反発係数で検査機関が認めた金属バットとなります。
アメリカでは高校生はもちろんですが、州によっては短大や大学のリーグ戦でもこの金属バットが使用されています。

佐々木麟太郎選手が米国でのバッティング練習がアップされ、世界基準の金属バットで打ってるいる姿が公になっています。目にした方もいらっしゃると思います。
アメリカでは短大・大学でも使用できる安全性の高い金属バットが存在して大量生産されて流通しているのですから、それを輸入して使えば良いだけだと思うのですが、なぜそうしないのでしょうか?
できない理由があるがあるのでしょうか...

今回のバット規制に関しては安全面を考慮してとのことですが、過去にも同様な意図で段階を経て消音になり、900g以上となり...といった感じてバットが変わってきました。
どの段階でも最初は飛ばなくなったように記憶しています。
それが徐々に飛ぶと評判になるバットが売れるようになり現在に至ったと思います。
で、結局売れるように飛ぶように変わっていき...すると飛ぶように売れるようになる流れであったのでしょうか。
今回の新基準バットもあるメーカーだけは良い打球音がするということで人気になっていたと高校野球の指導者から教えてもらいました。
学童野球や中学軟式でビヨンドバットが流行して、中学硬式ではポニーリーグ以外は現行の金属バットが使用されています。
用具に頼らず技術を磨こうと前橋中央では伝えていますが、やはり用具を使う競技ですのでその用具に合わせた競技の特性が生まれてきてしまいます。
一例を上げると、ボーイズリーグも中学3年生の県予選でクリーンナップと相対する時に、多くのチームが外野をプロ野球か?と思われるほど極端に下げて守らせることがあります。
でも先日行われた選抜甲子園ではどうだったでしょうか...定位置も随分と前になり得点圏にランナーが進めば極端な前進守備を敷くようになりました。
競技スポーツはルールの変更と用具の変更で大きく変わると言われていますが、今回は多くの方が目の当たりにされたのではないでしょうか。

用具が変わった高校野球を目指す中学球児は、その前段階で飛ぶバットを使うメリットはあるのでしょうか?
ボーイズリーグのアンケートでは低反発金属バットになると
小さい子が楽しなくなる。
投手が育たなくなる。
外野手の守備範囲が狭くなる。
他にも懸念の声が上がっているそうです。
確かに一理あると思います。
しかしながら、成長過程について学んでいくと、小さい頃に染みついた感覚はなかなか消えづらいことが理解できます。
メジャーリーガー吉田正尚選手の中学時代の指導者さんが小学校の頃からほとんどフォームが変わっていないと動画サイトでコメントされています。
そこまでのスケールではありませんが、前橋中央でお預かりする部員の多くもフォーム自体は大きく変わることなく卒部していきます。
その上でバットのどのあたりで打つかといった感覚は用具で決まると考えています。
低反発金属バットで3年間過ごすことによって大きくフォームは変わりませんがバットのどのあたりに当てようかという感覚が改善されていくと感じています。

低反発金属バットを導入して8年目に入ります。
考え方と趣旨を理解してもらい辛抱して飛ばせるように積み重ねていきます。

前橋中央では全員が低反発金属バットを使って3年間野球をします。
最初の頃の練習試合は短い攻撃時間ですが、3年生になった頃はそれなりに試合になります。
いつ花咲くのかが大切だと考えております。

過去にもベースボールクリニックで新基準バットについての考察等が記されていたと明記しました。
打力より得点力、守備力走力が重要などの考察と一時的にスモールベースボールになるのでは?といった感じの内容でした。
選抜甲子園では確かにそのような試合が多かったように感じました。
引き続きどのような方向性になるにしても、しっかりとした打撃技術が必要となり、守備面でも当たり損ねの打球速は落ちるのでチャージする、握り替えを早くする、発想力豊かな守備と送球ができることなど今まで取り組んできた内容がより重要になると感じました。

前橋中央では8年前に世界基準に準ずるバットを導入して、6年前の現大学1年生の代から全員に世界基準の低反発金属バットを購入してもらい使用を開始しました。
肌感覚ですが、やはり飛ばないです。
飛ばそうとして振ろう振ろうと工夫して努力して勝手にスイングが変わっていくように感じています。
OBたちからは新基準バットに関して結構飛距離が出るような感想を耳にしました。
恐らく慣れというアドバンテージがあるからそう感じるのだと思います。
高反発バットから新基準バットに変わってから打つようになってレギュラーになったOBの話は素直に嬉しかったですね。

さらには健大高崎の高山が守備面でも打撃でも良い結果を残してくれたことは嬉しいことはもちろんですが、当クラブの取り組みに自信を持たせてくれました。
後輩たちにも、高校野球の低反発バット、さらには将来木製バットに変わっても苦労させないような下地作りを続けていければと思います。

前橋中央の活動が「Full-Count」「First-Pitch」で紹介されました。
もちろん低反発金属バットでの取り組みも紹介していただきました、ぜひご一読ください。

「発育の差を“ハンデ”にさせない 早熟と晩熟…2チームを編成する中学ボーイズの狙い」

「“10m飛ばない”バットを試合でも使用 中学ボーイズが実践…先を見据えた選手育成」

「野球につながる“語彙力” 学習塾を併設…中学硬式チームが現代文を重視する理由」

前橋中央では、
「勝つこと」を主目的とせず、それぞれの成長過程を理解できるよう促し、それぞれのステージに見合った練習・試合を実施します。
10年先を見据えて、野球をツールにした人間形成に取り組みます。
そして、一人ひとりに最適な進路実現を目指して進路指導も行います。

野球は「継続は力なり」です。

いっぱい練習したい、いっぱい試合に出たい新中学1・2年生の皆さん、前橋中央でいっしょに野球をしませんか?

高校で野球を続けたい、野球と勉強の両立をはかりたい、野球の練習や試合をいっぱいしたい、などの希望があれば前橋中央をぜひ一度見学に来てください。
百聞は一見に如かず、練習参加・練習見学を随時受け付けております。
ぜひご検討ください。

前橋中央硬式野球倶楽部では新入部員募集中です。
練習参加・練習見学はいつでも歓迎です。
平日活動も大歓迎です。
説明会は個別で対応させていただきます。

新中学1・2年生で硬式野球に興味のある皆さん、お気軽にお問い合わせください。

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